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Channel: グリーン経済と私たちの未来-経済・環境ジャーナリスト石井孝明
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週刊東洋経済寄稿、編集の本「地球大学講義録3・11後のソーシャルデザイン」の発売について

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最近ツイッター(@ishiitakaaki)ばかりして、多忙であったため、ブログの更新が止まってしまいました。
近況をご報告します。
●本日発売の東洋経済「再生エネルギーは本当に使えるのか―スマートグリッドでつなぐ、ためる、はぶく」に参加させていただき、「コストはまだ高い再生可能エネルギー」、「メタンハイドレート」(独立総合研究所社長青山繁晴氏取材)、振動発電の3本の記事を寄稿しました。
東洋経済の皆さま、ありがとうございました。クオリティ誌で担当の皆さんのレベルが小生より上なので、緊張する仕事でした。
上記記事では、日本ではあまり知られていないIEAのコスト、経産省が08-09年までにつくった、資料の珍しい情報使いました。
経産省もバカではないので2010年にまでに導入可能量、グリッドと潜在利用可能量から試算出しています。全電力比で太陽光2・9%。風力1・0%、マイクロ水力2・5%、地熱0・7%バイオマス1・0%と極小なんです。原発の3割をどうやってカバーするんだろう。
また、IEAは2010年に各国のエネルギー比較をしています。それによると、自然エネは化石燃料の2倍になっています。そうしたコストの差を乗り越える社会コストも、1kw当たり5米セントにしかなりません。
 
 また同特集では、スマートグリッドの話をしています。太陽光とスマグリは、もしかしたら日本勢が次の規格取れるかもしれません。311の悲劇を契機に社会が変え、安全な社会が30年後にできるかもしれません。いや、濃い特集で勉強になりましたので、皆さんも一読、議論の種にしていただければ。
 
●地球大学講義録3・11後のソーシャルデザイン、竹村真一編(日本経済新聞)が27日発売です。編集を担当しました。尊敬する文化人類学者兼社会デザイナーの竹村先生と第一線の知識人・実務家34人の丸の内「地球大学」の講義まとめました。エネルギー、農業、防災の2年前からの最新知見です
竹村先生はドラッカーの「新しい現実」を引用しています。この本に私も感銘を受けました。ゲーテなど、欧州の文人がイタリアを訪れた時、必ずアルプスで通るブレンナー峠。この「文化の分水嶺」は実際に通ると平坦でいつ通ったかわからない。しかし気付いたときにはまったく新しい沃野が広がっていると。
時代の分水嶺、本当に大きな文明の転換点はドラッカーの言うように知らぬ間に始まったのかもしれません。原油価格バレル140ドル、気候変動、飢餓人口10億、人口70億突破したこの1-2年で、世界は変ったのに、多くの日本人は気付きませんでした。311がそれを知らせたのかもしれません。
被害、亡くなった方、そして被災者の皆さんにこたえるため、一つ一つ、できることを重ねたいです。
 

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