群馬県の吉岡町立吉岡中学校の高橋裕行教諭、あだ名は英雄橋の行動が、騒ぎになっている。ツイッターでISILを擁護したとして上毛新聞(ツイッターでイスラム国擁護? 群馬県内の公立中教諭 )、夕刊フジ・産経zakzak(「公立中教師が「イスラム国」擁護? 群馬の地元紙も報道 ツイッターで大騒動」)記事では匿名だが、この教師は筆者が取り上げた、この高橋裕行氏、英雄橋のことだ。
この人物は一日平均100回、ツイッターを繰り返し、福島で一般市民をツイッター上で罵倒してつきまとい、訴えられた。筆者は13年5月に紹介し、30万ページビューと読まれた。(アゴラ「放射能測定、この人は嘘つきだ--郡山市民に訴えられた公立中学校教師」)
高橋教諭は異常な行動を繰り返す人で相手にする必要がないし、この人物の主張にも、存在にもニュース価値はない。
しかし誰もが、不思議に思うだろう。なぜ、このような勝手な行動を群馬県の教育界と組織が許すのかと。もう1年前以上になるが、私が記事を書いたとき見聞した、群馬県の教育界のレベルの低さを紹介したい。群馬県をはじめ、日本の公立小中学校では教師を都道府県が一括採用して、各市町村に出向させる形だ。
G型、L型論が盛んだ。世界を相手にするグローバル(G)と、日本だけを扱うローカル(L)と、経済、組織、教育と地方など分化が進むという話だ。自然とその方向になるだろう。しかし、日本のLのレベルは凄まじく低い。北朝鮮やアフリカなどの失敗国家と事務処理能力のレベルを競うだろう。これは日本の危機だ。
陰険な群馬県の教師の世界
前提として、ひどい事実を紹介したい。上記教諭は特別支援学級の担任だ。(アゴラの記事では書かなかった。)ここは身体障害などのある生徒達を集め、上限の生徒数は8人程度と決められている。こうした生徒こそ、レベルの高い教育を受ければ人生の可能性が切り開かれる。
しかし、日本の公立中学校では問題のある教師を、この種の学級の担当にすることがある。扱う生徒を減らし、また弱い立場の生徒を担当させ、騒ぎが起きないようにする組織防衛のためだ。しかし生徒にとっては教育を受ける権利を奪われる人権侵害行為だろう。
東京では、日の丸不起立訴訟で騒動を起こした根津公子教諭、米国と日本の政策を批判して日米ハーフの子どもを登校拒否にして、その後に批判をした都議や父兄と訴訟騒動を起こした増田都子元教諭(分限免職)も特別支援学級の担任に飛ばされた。高橋裕行氏は、詳細を省略するが、各所でトラブルを起こした。その後に2012年に吉岡中学校で特別支援学級の担任になったという。
上記のアゴラ記事を書くと、3通ほど匿名メールがきた。2人は群馬県の教師(1人は退職)と述べ、1人は教師であることをほのめかしていた。高橋教諭についての告げ口が延々と書いてあった。のちほど教委に確認すると全部事実だった。問題教師とは言え、私は他人のプライバシーに触れることは言うべきではないと思うので、メールの内容は省略する。
しかし匿名での告げ口とは気持ちが悪い。「教育者なら卑劣なことをするな。自分で高橋氏を面前でしかりつけろ。みっともない」。こうした趣旨の返事を返すと、3通とも返事はこなかった。
ただし、一つだけ告げ口の中身を紹介しよう。実は高橋教諭の妻の行動はかなりおかしい。夫と一緒にネットで、汚い言葉で他人をののしり続けている。前述の私の記事をめぐり、夫の勤務先の吉岡中学校の教委に「誰が石井の取材を受けたのだ」と、「クレーム電話」をしたという。小学生の世界では、子どものケンカに親が出たら、子どもは笑いものになる。夫の不祥事に妻が出たら、常識的に笑われるだろう。
告げ口メールによると、この情報を教委か関係者が意図的に群馬県の教育関係者に流した。そして同僚や、他の学校の教師達が隠れて、高橋夫妻を笑いものにしたという。しかし高橋教諭は、組織内で孤立しているので、自分が笑われることに気づいていなかったそうだ。
この教師夫婦もおかしいが、組織的ないじめをする教師達もおかしい。メールで「いじめている」と赤の他人のジャーナリストに話す教師の姿は気持ち悪い。陰湿だし、自分たちの異常さやいやらしさに気づいていない。群馬県は、こうした教師ばかりなのだろうか。組織が腐っているのだろう。
責任逃れ、吉岡中学校校長のだらしなさ
吉岡町の教育委員会の事務長に電話で話を聞いた。この事務長は高橋教諭を罵倒した。この人が一般人のクレームの窓口になり、3年に渡って100件以上のクレームを受け付けたそうだ。頭にきていたらしい。高橋教諭・英雄橋に「クレームが大変だ」と教委が言うと、彼は沈黙していたという。それは気の毒だ。
私は返事した。「私に愚痴るのではなく、呼び出してしかりつけたらどうですか。高橋氏は地方公務員法、学校教育法に書かれた公務員の態度の義務に違反しています。政党支持も公言していますが、これは教師の政治活動を禁じた公職選挙法に違反しています。処分の方法はいろいろある」。すると口ごもった。上毛新聞の記事にコメントを求めると、今回も「問題がないように指導したい。3年繰り返しても治らない」と、どこか人ごとで責任逃れをしていた。
また私に対して、高橋教諭は罵倒を続けている。実社会で、妻が私の関係先に十数回もクレーム電話をかけてきた。これは業務妨害だ。群馬県警渋川警察署に相談したところ、「群馬県にも「迷惑防止条例」があるので、ストーカー行為として、必要なら高橋夫妻を告発してください」ということだった。2014年の3月頃ごろことだ。ただし、まだしていない。
警察に提出するために、この事務長に「あなたの発言を文章にします。またそれに吉岡町教育長の名前をつけたものになりませんか」と聞いた。すると「とんでもない、やめてください」と動揺し、懇願された。自分の言葉に責任がとれないらしいし、高橋教諭が何をするか分からないので怖がっているらしい。
群馬県吉岡中学校は、農村部の学校で重点施策の学校ではないらしい。数年前に、教師がわいせつ事件を起こしている。だから高橋教諭のような問題教師が割り振られた可能性がある。
吉岡中学校の飯塚久雄校長にも電話取材をした。昨年3月、さらに上記の記事について今年2月だ。飯塚校長は何を質問しても、「コメントは差し控えます」を繰り返す一方だった。この人物は高橋教諭が福島県郡山市民を13年に誹謗したとき、その市民が抗議電話をすると、「邪魔しないでくれ」と言って、高橋教諭に直接電話を回し、問題をこじらせた。高橋教諭のツイッターによると「校長に何も言われていない」と繰り返している。もしそうなら職務怠慢だし、高橋教諭が勝手に解釈しているなら、飯塚校長は馬鹿にされているのだろう。
私は軽蔑を込めてこう挑発した。「自分の担当の学校の名誉が傷つけられたのに、なぜ平気でいられるのですか。あなたも公務員なら、高橋氏のような人物と一緒に経歴がつぶれますよ。愚かしい」。すると、ようやく飯塚校長は「そんなことない」と言葉を荒げた。私は無責任さにあきれた。
群馬県のダメさは全国の教師も?
高橋氏の存在はどうでもいいが、彼に給与として税金が支出されていることは問題だ。48才だそうなので、教員なら無役で、仕事をしなくても年800万円近く給料が払われているだろう。
そして何よりも問題なのは、高橋教諭が中学生を教えていることだ。匿名のメールが筆者に13年5月、記事を書いた直後にあった。保護者と称する人で「ツイッターでクズ、ゴミと連呼する人に子どもが教わることは恐ろしい」「授業中もスマホをやっているようだ」「何もしてくれない。教委も何もしない」と不安を訴えていた。
「名前を教えていただければ伝えます」と返信したが、返事はなかった。本当に保護者か分からない。しかし、その可能性は十分あるので、管理者が高橋教諭の勤務状況を監査する必要があるだろう。群馬県に転送したが、「調査します」とだけ言ったが、実際には動いていないようだ。吉岡中学校の飯塚校長に口頭で伝えたが、彼は黙った。何もしないつもりだろうか。
高橋教諭の周囲は、あまりにもひどい世界だ。彼がめちゃくちゃな行動ができるのも、周囲が窓際に放りこんで、関与しないずるい態度を取るからだ。だから、彼が反発をし、組織をなめ、まともに仕事をしない。吉岡中学校、そして群馬県の教育界では、組織的に勤労モラルが崩壊している。
群馬県の吉岡町に住んでいる場合は、越境して別の中学校に行くことを勧める。組織が無能であるためだ。そして群馬県の住民は、地区の学校のレベルを事前に調べた方がいい。教師のレベルが低そうであるためだ。東京の中心部で教育熱心な場所なら高橋教諭や飯塚校長のような無能な教師は、PTAや保護者が抗議を重ねて叩きだすだろう。教育格差が、教師の質によって生まれる。
高橋裕行氏・英雄橋の問題は個人の異常さに加え、組織の問題でもあるのだ。こうした凄惨な教育界は群馬県だけなのだろうか。日本の地方の質の劣化を筆者は心配している。GとLの格差はますます広がっていくだろう。