ジャーナリストである私石井孝明の記事で名誉を傷付けられ、また個人情報を不必要に開示されたとして、群馬県の吉岡町立吉岡中学校の高橋裕行教諭(ツイッター @herobridge 、英雄橋、#英雄橋)が、石井を相手取って550万円の損害賠償などを求める訴えを、東京地裁に4月に起こしました。代理人は、政治活動家の訴訟を数多く手がけることで知られる、神原元弁護士です。
訴状などによると、高橋氏の福島での問題行動を描写した石井の記事「「放射能測定、この人は嘘つきだ」--郡山市民に訴えられた公立中学教師」「レベル低すぎる地方公務員の世界--群馬県の凄惨な状況を例に」などで、不必要な情報を開示したと主張。また高橋氏自らがツイッター上で明らかにした「鬱病である」という事実に、「自分のために早く治療しろ」という趣旨のコメントを、1年前に石井がしたことなどを批判しています。
私の主張は、原則として法廷で明らかにします。ただし公正な民事裁判の判断を期待しております。上記2つの記事は、群馬県教育委員会、吉岡町教育委員会の担当者の取材に基づいており、内容に瑕疵はないと思います。また高橋氏は1日平均で100回近くツイッターをして他人と罵倒しあっています。一般論として、心に問題がある場合には、そういうことはやめるべきと、誰もが言うでしょう。
私は、福島原発事故で、放射能をめぐるデマを拡散する人を強く糾弾してきました。時には強い言葉を使い、それを反省しておりますが、その方向と取り組みを間違ったこととは思っていません。デマは社会を壊します。高橋氏の記事執筆も、彼の福島差別とデマへの批判という公益に基づく活動の中で行ったものです。
また訴訟では、高橋氏の一連の行動を放置する群馬県の行政、また同教育界の問題も明らかになるかもしれません。行政の事実確認として、吉岡中学校校長、群馬県と吉岡町の教育長、場合によっては吉岡町長、群馬県知事を、証人として引き出せる可能性があります。また必要に応じて、内容を県と県議会の教育関係部門、行政監査部門、またメディアに報告する予定です。
この訴訟は「ジャーナリストへの嫌がらせ訴訟(スラップ訴訟)」と認識しております。言論の自由を妨げるとして、どの国でも大変な批判を受ける行為です。憲法と法律の遵守義務を負う地方公務員がそれを実行することは、大変な問題であります。
また私は大変な多忙であり、この業務妨害は不快です。そもそも高橋教諭は年数十本書く記事の題材の一つにすぎず、個人的関心は皆無であって、執拗な嫌がらせに反発したという認識しかありません。ツイッターもブロックという形にして読んでおらず、彼が何をしているかさえ知りません。
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昨年から、いわゆる保守的な立場、思想を持つ人に訴訟が頻発しております。反原発、反人種差別デモが2012年頃活発になりましたが、市民と社会の支持を受けずに縮小しております。その残った参加者は、活動家が多く、過激化しているようです。そして中には大変攻撃的で品のない人々がおります。それらがシンパの学者、左派評論家、法曹の協力を得ながら、「政治的な意図を込めて誰かを狙って騒ぎを起こそうとしている」ことを、複数のメディア関係者から聞いておりました。
私は福島への情報汚染をする人を強く批判します。同じように、極右の人種差別デモ、人権侵害行為にも深い嫌悪感、批判を示しております。原発は容認しますが、別に強く推進するわけではありません。思想的立場は保守に分類されるでしょうが、日本の民主主義を肯定し、人権を守り、経済成長の確保と、よき伝統の維持を主張する穏健な立場のジャーナリストです。
ところが、そのような立場であるにもかかわらず、反原発=反ヘイトの勢力が、大物でも、過激でもない私を人種差別主義者として攻撃する可能性があるという警告が複数のメディア関係者から、直近でありました。この動きが、それと関連するかは不明です。また反原発の動きと絡んでいるかも不明です。ただし私は原発推進派とレッテルを貼られておりますし、推進派と批判してはじめに勝手に私に絡んできたのは高橋教諭でした。
私でさえ攻撃されるのですから、政治主張をなさる方、メディア関係者、保守系の政治活動家、良心的にエネルギー問題を考える皆さまは、活動で警戒することをお勧めします。
またこのようなことがあっても、社会の安寧と秩序、豊かな経済、社会正義を言論によって確保したいという私のジャーナリストとしての志と活動は変わりませんし、萎縮もありません。エネルギー問題での立場も変わりません。
自由な言論活動を萎縮させ、また福島への差別者・デマ拡散者が過剰な権利を主張するのは、社会的に許されないと思います。皆さんがこの訴訟に巻き込まれる必要はないでしょうが、筆者の立場に、ご理解を賜ることを、お願い申し上げます。
また関係者の皆さまには、ご心配をかけますが、日常生活、ならびに日々の仕事は、滞りなく頑張ります。
また裁判長期化の場合は、カンパとして浄財のご提供をお願いするかもしれません。メディア関係者の方は、情報提供で必要でしたら以下までご一報ください。
石井孝明
ツイッター:@ishiitakaaki
メール:ishii.takaaki1@gmail.com